産休後の体調に対する悩み
出産しても、そのまま今の職場で看護師として勤務したいという場合には、職場をやめず産休を取得することになります。
産休は、出産前6週間から生後8週間までです。
つまり、産休取得後の育休を取得できなければ、生後8週間で看護師として復帰しなくてはいけないことになります。
生後8週間と言えば、まだまだ赤ちゃんは首も据わっていませんし、お母さんの心身の状態もまだまだ不安定です。
そういった状態で看護師の仕事に戻ると、心身的な疲労やストレスなどにより大きな医療事故を引き起こしかねないほどのミスを起こしてしまう可能性があります。
ただでさえ健康な状態で働いている看護師でも、ストレスや過酷な勤務などによってうつ病を引き起こす可能性があるのに、産休取得後の不安定な時期にフルタイムで勤務に戻ると、産後の不安定な体調のほか、育児のつらさなどが重なって産後うつをも引き起こす可能性があります。
そういった状態になることを防ぐため、今では産休の後自動的に育休も取れるようにしているところも多いのですが、出産するほうにとってはうれしい制度ですが、残されて人手不足の病院で勤務する看護師にしてみれば歓迎できない状況には違いありません。
そこで近年では、休暇を取る妊産婦の代替職員を増員したり、産休取得後に働く看護師の仕事の負担を軽くするなどしながら、徐々に仕事に慣らしていくなどといった方法を取るところも多くなってきています。
出産は喜ばしい人生のイベントです。
そのイベントを少しでも周囲や本人が喜べるように、職場側も対策を立ててほしいと思います。